和牛、子牛の登記7年ぶりに50万頭越え。

2020年度に全国和牛登録協会に登記された和牛子牛は前年度比1万1,103頭(2.2%)増の50万9,553頭となり、7年ぶりに50万頭を超えた。

子牛の登記数は2013年には50万9,839頭だったが、東日本大震災や口蹄疫の影響から2014年には44万2,631頭に落ち込んだ。2016年に48万2,241頭まで持ち返したが、2017年には45万6,377頭に減少。以後2020年までの3年間は増加に転じている。
また、繁殖能力が認められた和牛の登録数をあらわす「基本本原登録数」では、2020年度は前年度比2,488頭(3.3%)増の7万8,913頭(うち、黒毛和種:7万8,784頭)で7年連続の増加。
和牛は輸出などで需要が高まっており、不足感が強まっている。子牛価格は、2020年度前半はコロナ禍の影響から60万円台で推移していたが、10〜12月の第3四半期以降は70万円台以上と高止まりが続く。子牛価格の高騰は肥育農家の経営を圧迫するため、増頭が課題となっている。
2021年度は、繁殖農家の離農加速などから子牛登記49万6,000頭、基本本原登録7万3,000頭と減少に転じる見込み。今後は、生産基盤の強化に向け子牛のさらなる増頭に注力していく。

参考リンク:全国和牛登録協会