2019年の基幹的農業従事者は140万人。5年間で27万人減となり、60代以下は100万人を割り込んだ状態が続く。
農業に携わる人材の減少と高齢化が一層進んでいる。販売農家の世帯員のうち主な仕事を農業とする「基幹的農業従事者」は5年間で27万人減の140万人。60代以下は81万人と100万人を大きく割り込んだ状態が続いている。
基幹的農業従事者は1995年には256万人だったが、2005年には224万人、2015年には175万人と減りつづけ、2019年には140万人にまで減少。60代以下の若年層は1995年の205万人から2005年には135万人と大幅に減り、2015年には93万人と100万人を割り込んだ。2019年にはさらに減少し81万人に。
平均年齢は1995年が59.6歳だったのに対し年々上昇し、2005年には64.2歳、2015年には67歳、2019年は66.8歳と若干下がったものの、高い水準で推移している。
農業生産を支える層の減少は、農業の持続可能性、食料生産の安定供給、地域保全できない地域の増加が懸念される中、新規就農や第三者を含めた経営継承などを推進。若年層の参入・定着に一層力を入れる。2030年には基幹的農業従事者と農業法人の従業員・役員らを合わせた「農業就業者数」を140万人確保する方針を掲げているが、実務が行える人材、耕作者に魅力ある産業になるためには何が必要か行政だけではなく一般消費者を交えた議論がいま必要なのかもしれない。
参考リンク:農林水産省