被覆資材、原料価格の急上昇で値上げ。

新型コロナウイルス禍からの経済回復に伴う原油高の影響で、ポリエチレン、ポリオレフィン、ビニールなどの被覆資材の値上げが相次いでいる。

資材の原料となるナフサの価格は上昇を続けている。1月には1キロリットルあたり3万1,799円だったが、3月には4万1,034円と4万円を超え、8月には5万2,526円をつけた。9月の速報値はやや下降し5万1,987円だったが、1月より1,6倍(2万188円高)となった。世界的な経済回復から、今後も原油の高騰は続くとみられる。
急激な原料の高騰により、製品価格への転嫁も始まっている。ポリエチレン製の施設園芸用遮光ネットや防虫ネットを扱うメーカーでは、10月から一部製品で5〜10%の値上げを断行。また、ハウス用フィルムを扱う他のメーカーでは、5月に10%値上げをしているが、年明けには更に値上げする必要があるとの見通し。今年値上げした複数のメーカーが、さらなる値上げを検討している。原油だけでなく、鉄鉱石も価格が高騰しており、鋼板の価格上昇に伴いハウス用のパイプなどにも値上げが波及する可能性がある。

参考リンク:財務省貿易統計