温室効果ガス削減を進める「地球温暖化対策計画」を改定。

2030年度の温室効果ガス排出量を、2013年度比で46%削減する目標のうち、農林水産分野で3.5%を担うとし、また2050年までに農林水産業のCO2ゼロエミッション化とカーボンニュートラルの実現を目指した「みどりの食料システム戦略」を踏まえた「地球温暖化対策計画」の改定が行われた。

2019年度日本の温室ガス総排出量は、CO2換算で12億1,200万t。うち農林水産分野からは4,747万tで、総排出量の3.9%を占める。内訳は、燃料燃焼、切開・尿素施肥で排出されるCO2が1,619万t。稲作、家畜から排出されるメタン(CH4)がCO2換算で2,191万t。農用地土壌、家畜の排泄などで排出される一酸化二窒素(N2O)が同936万t。一方、農林水産分野の温室効果ガス吸収量は、森林が4,290万t、農地・牧草地が180万tの4,460万t。
2017年に策定された計画から改定された2013〜2030年度の削減量(CO2換算)は、施設園芸が31万t(25%)上乗せの155万t、農機分野が6,600t(6倍)上乗せの7,900t。現状の累積削減量は、施設園芸が2013〜2018年度で59万tだが、農機分野は2013〜2015年度で110tにとどまっている。
農地土壌では、水田から発生するメタンの量を、2030年度に2013年度比で104万t削減。施肥で発生する一酸化二窒素は同24万t削減を目標に掲げる。2019年度の削減量はメタンが13万t、一酸化二窒素が4万tにとどまっている。

参考リンク:農林水産省