アスパラガス栽培で天敵防除。
ネギアザミウマ、タバココナジラミなどアスパラガス重要害虫の防除に天敵「スワルスキーカブリダニ(バンカーシート)」とインセクタリープラント(天敵温存植物)「スカエボラ」を組み合わせた方法を、長崎県農林技術開発センターが試験、効果が明らかに。
スワルスキーカブリダニを用いた天敵防除は、キュウリなどで活用が進んでいるが、葉(擬葉)が細いアスパラガスでは葉に振りかける従来の天敵製剤では落ちてしまい使えない。
天敵をバンカーシートごと茎につるし、スカエボラを畝に定植。天敵はスカエボラの花粉を餌にして定着する。
試験では3月、収穫の邪魔にならない畝の端などにスカエボラを10aあたり100株定植。バンカーシートは5月末と7月末の2回、200パックずつ設置。設置後は天敵に影響のない農薬を使用。農薬散布を従来の半分に減らしたが、被害率は慣行と同等に抑えることができた。ただ、スカエボラと天敵資材費の合計は削減できた農薬代を上回るため、放飼方法の改善などでコスト低減を目指し、2022年度までにマニュアルを作成する。
参考リンク:報告書(長野県農林技術開発センター)