ツツジ野生種の全ゲノム解読。
日本原産の野生ツツジ「キシツツジ」「キヨスミミツバツツジ」の全ゲノムが、島根大学とかずさDNA研究所によって解読。
北半球に広く分布し、日本にも約50種が自生しているツツジ科ツツジ属は、葉や花の形、花の咲く時期、花の付き方などによりツツジ、シャクナゲ、サツキと区別され、古くから庭木として親しまれている。また、江戸時代から多くの園芸品種が作出されている。
中国・四国地方と九州北部の一部に自生し、園芸品種の育種親に用いられる常緑性の「キシツツジ」と、これまで品種改良に利用されてこなかった、関東南部を中心に自生する落葉性の「ミツバツツジ」の全ゲノムを解読。合わせて4種の園芸品種「天城紅長寿」「大紫」「長寿宝」「麒麟」とのゲノム配列の違いを評価、染色体上の分子連鎖地図にマッピングした。
今後は得られた野生種のゲノム情報を活用し、花色や花型の変異の原因遺伝子を解析。新品種育種のスピードアップが可能になると期待される。
参考リンク:島根大学