牛のゲップメタンを削減して温暖化抑止に。
牛のゲップに含まれるメタンガスは、人為的な原因による温室効果ガス放出の約1割に上る。2050年までにゲップメタンを80%削減する研究が進んでいる。
牛のゲップに含まれるメタンガスは、第一胃(ルーメン)内で共生する微生物群(マイクロバイオーム)の発酵により作られる。研究プロジェクトでは、メタンを抑制する飼料や、微生物相をメタン最小化に導く技術を開発すると同時に、ルーメン内部の環境を常時モニタリングする測定装置(ルーメンスマートピル)と、マイクロバイオームを制御しメタンを低減する資材の開発を行う。ルーメン内の発酵状況を外部からリアルタイムで把握し、個体別の発酵データをAI解析することで、メタンの削減と生産性向上を図る。
これらの技術開発を通じて、牛からのメタン発生を2030年までに25%削減、2050年までに80%削減し、温暖化抑止を図ると共に、牛の乳肉生産効率の10%向上を目指す。
参考リンク:生物系特定産業技術研究支援センター