ドローンと静電気を活用したナシの人工受粉。

これまで、短い期間に多くの人手を使って行われるナシの人工受粉の省力化に向け、ドローンを活用した「溶液授粉」の実証実験が新潟県で実施。また、静電気を利用した「静電受粉」を組み込むことで、花粉の散布量を半減させることができる。

和梨の多くの品種では同一品種での受粉ができず、人工受粉が必要。これまでは梵天に花粉を付け、手作業での授粉が一般的だったが、花粉を混ぜた溶液を農薬散布用のドローンに搭載し、ナシの木の頭上1.5mから散布することで省力化する。ナシの木は複数の木を直線状に接ぎ木するジョイント栽培にし、溶液が散布しやすく仕立てている。作業時間は木1本あたり1分ほどのため、効率的に授粉作業が行える。
受粉機の吹き出し口にコロナ帯電用針電極を追加。−1万5000vの静電気を発生させる「静電受粉」にすることで、受粉の効果を向上させ、花粉使用量を75%削減することが可能になる。

参考リンク:ドローン活用事例(農林水産省)