乾牧草、米豪からの輸入に大幅な遅れ。改善の兆候みられず。

新型コロナウイルス感染拡大の影響から、アメリカ、オーストラリアの各港では船積みのスケジュールが大幅に乱れ、日本への到着が遅れている。

北米では新型コロナウイルスに罹患する港湾関係者が増加、労働力不足から荷物の積み下ろし作業に支障が出ている。ロサンゼルス港、ロングビーチ港の沖合では、40隻を超える貨物船が常に滞船する状況が続き、スケジュール調整のための運行本数減便が発表されている。
オーストラリアでも船積みのスケジュールは乱れ、1カ月半以上先の現地出港(3カ月先に日本到着予定)でないとスケジュールが確保できない例が出ている。また、米国航路・豪州航路とも海上運賃の一斉値上げ(GRI)が発表されており、1コンテナあたり100〜300ドル程度海上運賃が上昇すると見込まれる。
米国産アルファルファは、日本向けは60万7,000tと平年並みだが、中国向け年間輸出量が3年ぶりに100万tを超え、118万tに達した。また、主要産地のカリフォルニア州では、アーモンドへの転作が進み、作付面積が前年比18%減少するなど、生産減が続いている。
豪州産オーツヘイは、中国向けが前年比45%増加し、日本向けの輸出量に肉薄。中国からの需要は引き続き旺盛で、すでに7月まで製造予定が埋まっている。

参考リンク:輸入粗飼料情勢(全酪連)