冬季の北海道で、無加温ビニールハウスで野菜を栽培。

これまで北海道では暖房なしのビニールハウスで冬に野菜を栽培することはできなかったが、ハウス内に複数の内張り等を追加し気温を調整することでリーフレタス、コマツナ、ベビーリーフ、チンゲンサイ、カラシナなど葉菜類を栽培することが可能になった。

北海道立総合研究機構の実証実験では、外気温が零下13.7度の場合、通常のハウスで内部は零下9.7度だが、ハウス内に内張りを追加すると零下7.2度、トンネルを追加すると零下4.5度まで上昇した。外気温が零下26.2度の場合、更に外張りに空気膜を追加することで、ハウス内が零下9度、トンネル内が零下3度になり、収量も北海道の10aあたりの平均収量と同等以上になった。
無加温ハウス1棟の追加整備コストは、耐雪機能の強化と併せて60万円程度。建て直すよりコストは大幅に削減できる。作型の追加と合わせ、農家は春の農閑期に10aあたり32万円〜143万円の所得増につながると試算された。
道総研では、年度内に「葉根野菜冬どり栽培マニュアル」の2021年改訂版をホームページで公開する。

参考リンク:北海道立総合研究機構