国連世界食糧計画(WFP)がノーベル平和賞授与。

ノルウェーのノーベル賞委員会は、国際連合世界食糧計画(WFP)に対しノーベル平和賞の授与を決定したと発表。紛争地などで飢餓に苦しむ人々に食料支援で救済を行ない、地域の安定と平和構築に貢献してきたことが評価された。

1961年に飢餓と貧困をなくすことを使命とし、国連唯一の食料支援機関として創設されたWFPは、世界各国政府による拠出金や個人、企業からの寄付により運営される。2019年には紛争や自然災害で被災した世界約80カ国の9,700万人に対し食料を緊急支援。また、貧困地域での母子栄養支援や、59カ国1,730万人の子どもたちへの学校給食提供・65カ国3,900万人への学校給食支援を行っている。また、貧困地域の自立のために、道路や井戸、灌漑設備など生活基盤の建設・修復工事を支援し、地元住民に労働を呼びかけ、その対価として食料や、食料購入のための現金配給なども実施している。
受賞を受けてWFP事務局長のデイビッド・ビーズリーは「ノーベル平和賞は私たち全員を、いっそう熱心に、これからも人々を飢餓から救い、人々の未来を救い、そして『飢餓をゼロに』という目標の達成へと、奮い立たせるものです」とコメントを発表した。

参考リンク:国際連合世界食糧計画