大手米卸の販売量が4.5万t減。新型コロナなどの影響で減少の試算。
新型コロナウイルス感染拡大による米販売の影響を農水省が試算。卸経由の流通で5割のシェアを持つ米卸29社の3月〜8月の販売量は4.5万tの減少と推計。
対象は年間仕入れ量5万t以上の米卸29社。3月〜8月の6カ月間の販売量は、人口減少や高齢化などによる減少分を除いて、前年同期比6万3,000t(5%)減の129万t。これを「新型コロナウイルス感染拡大の影響を含む特別な要因による減少分」と推計。
今回の調査で対象となった米卸29社は、卸経由の流通に占めるシェアは5割。販売先として中食・外食チェーンなどの比重が高く、コロナ禍の影響が強く出る結果となった。弁当向けなど中食向けが22%減、外食向けが16%減と大きく減少。中食については、オフィス街や訪日客が多い地区のコンビニでの落ち込みが大きく、回復が遅れている。対して小売向けは7%増となり、家庭内での内食需要の高まりが見て取れる。
米卸大手は業務販売の比重が高いため、シェアをもとに全体の減少量を2倍と推計すると過大となる可能性があるため、今回の調査では全体の減少量は算出していない。
参考リンク:農林水産省