トラクター事故を作業様態別に分析。作業機関連が39.1%を占める。
トラクターの事故はどのような作業の際に発生しているのか、作業様態別に分析した結果、作業機の交換作業で主に事故が起きていることが分かった。
トラクターを使った農作業での事故のうち、JA共済事業の生命・傷害共済で共済金の申請時に提出される事故分析報告書から、2010年〜2017年に報告された農作業事故2万628件を抽出。うちトラクターによる事故と確定された1,043件を基に分析。
まずトラクターを使った農作業を、「作業機取替え・修理等」「農作業中(作業機関連を除く)」「道路走行中」「乗降時」など8つに分類。この中で408件と最も多かった「作業機取替え・修理等」をさらに「作業前」「作業中」「作業後」に分けると「作業前」が290件あった。また「作業前」の中で「交換作業」での事故が225件あり、トラクター事故全体の2割以上を占めることが分かった。
交換作業では、「ロータリー」の事故が69件と最も多く、次いで、単に「作業機」と報告書に書かれた事故が27件で続く。機械の箇所別では「ユニバーサルジョイント」が51件と続く「トップリンク」の6件と比べて8.5倍の件数。怪我の種類では「挟む」が90件、「落下」が56件となった。
参考リンク:日本農村医学会