ジャガイモシロシストセンチュウ、撲滅対策継続。
ジャガイモなどナス科植物の根や塊茎に寄生し、枯死させるなどの被害を生じさせる害虫ジャガイモシロシストセンチュウは、2015年に北海道網走市で初めて確認された。
この害虫は、農業機械や収穫物の出荷にともなう土壌の移動により発生範囲が拡大するとされる。農水省では防除対策として、
・発生圃場におけるナス科植物の作付け禁止
・発生圃場における対抗植物および土壌燻蒸剤などを用いた防除
・防除区域内で生産されたジャガイモや、テン菜などその他植物で土の付着したものの移動制限
これらの対策を施したことで、2018年には発生が確認された163圃場のうち52%にあたる85圃場では、ジャガイモシロシストセンチュウの密度が検出限界以下になったことが確認されたものの、78圃場では検出限界以下になっておらず、引き続き防除対策を継続することとなった。また、対抗植物の植栽と殺線虫粒剤の組み合わせた新たな防除手法も採用する。