専門家やAIとの連携で生産者支援をする「遠隔営農支援プロジェクト」。

農研機構とNTT東日本、NTTアグリテクノロジーは、データ駆動型の遠隔営農支援プロジェクトの全国展開を進める。
農研機構の専門家による知見や農業データ連携基盤とNTTが持つICTを活用した遠隔営農支援のノウハウを組み合わせる。
最初の実証地として、秋田県の圃場でタマネギ生産での遠隔営農支援に取り組む。

遠隔営農支援は、生産者の農場や作物の映像・環境データを、遠隔地にいる専門家とリアルタイムで共有。土壌や気象、生育情報、作業履歴などのデータに基づき、双方向コミュニケーションにより支援・指導を行うもの。
プロジェクトでは、露地栽培を重点的に取り扱う。広域で電源の確保が難しい農場をカバーできるネットワークやセンサーが必要となり技術的な難度が高いが、気象や土地、土壌条件による生育や病害の差が大きいため、データを活用した栽培技術の導入で大きな生産性向上の余地が見込まれる。
第1段階として、秋田県大潟村のタマネギ圃場で実証・開発を行う。農研機構が遠隔で技術指導を行うことで、新規就農者の収量を2〜3t／10aを4t／10aに安定的に実現させることを目指す。
第2段階ではAIを実装し、栽培作業計画や病害虫防除計画、出荷計画を自動呈示する仕組みを検討する。
今後は、大潟村での実証を踏まえ、3年をめどに全国展開を進めるとしている。

参考リンク：報道発表資料（NTT東日本）