シャインマスカット、開花異常を「緊急対応課題」に設定。

「シャインマスカット」の生産性低下をもたらす「未開花症」を「緊急対応課題」に設定。
全国で発生の実態と発生園地の状況を調査し、発生条件の解析を行うため、「オープンイノベーション研究・実用化推進事業」で研究実施機関の公募を行う。

未開花症を発症したシャインマスカットは、5月〜6月の開花時期になっても雌しべと雄しべを覆う「花冠」が外れない、開花異常の状態になる。果実が歪になるなどの症状が現れ、収量や品質の低下をもたらすが原因はわかっていない。2021年に香川県、2022年には長野県、山形県など15県で発生が確認されている。
今のところ発生は限定的だが、発生原因が特定されていないため、今後拡大した場合には生産や輸出に多大な影響を及ぼす恐れがある。
「緊急対応課題」は、国内初確認の病害虫など、年度の途中で緊急に対応することが必要な事態が出た場合に対処するためのもの。今回は、
(1)被害程度、発生園の割合、年次変動などの「発生事態の調査」
(2)土壌の物理性、化学性、気象条件、樹体栄養分析、栽培条件などの「発生園地の状況調査」
が研究課題として設定された。4月25日〜5月9日の期間で公募が行われ、その結果は5月下旬に発表される予定。

参考リンク:プレスリリース(農林水産技術会議)