酪農家の85%が赤字。58%が離農を検討。

2023年3月に中央酪農会議が酪農家157人にアンケート調査を実施。
酪農家の84.7%が赤字経営で、うち44%が毎月100万円以上の赤字額を計上。

飼料価格や燃料費・光熱費の上昇、子牛販売価格の下落などにより酪農家の経営は悪化。
157人中133人が「赤字」と回答。うち43.6%にあたる58人が毎月の赤字額を「100万円以上」と答え、最高額は月に2,000万円の赤字を出していると回答。
借入金のある人は86.0%で、66.7%が1,000万円以上あると回答。1億円以上も17.0%。
酪農経営で打撃になっていること(複数回答)では、「飼料価格の上昇」が97.5%と最も多く、次いで「子牛販売価格の下落(91.7%)」、「燃料費・光熱費の上昇(85.4%)」が続く。
また、経営悪化によって受けた影響(複数回答)では、「将来に向けた牧場の投資の減少」が68.8%で最も多く、次いで「借入金の増加(58.6%)」、「家族の生活費の削減(55.4%)」となった。
酪農経営継続のために望むこと(複数回答)では、「飼料価格の抑制」が91.7%で最も多く、次いで「生乳販売価格の上昇(89.2%)」、「子牛販売価格の上昇(77.7%)」が続く。
離農を考えている酪農家は58.0%に上るが、その半数が酪農経営を続けている理由として「日本の食の基盤を維持するため」「飼育している牛に愛着があるから」(同率50.3%)と回答している。
酪農家の減少率は2022年以降に加速しており、2021年4月には−3.8%だった減少率は2023年1月には−6.8%となっている。

参考リンク:中央酪農会議