雇用就農者に行った意識調査。

雇用就農者への意識調査から、就農の前と後では労働環境に対するイメージに変化があることが分かった。
収入や福利厚生などは就農後の方が高評価になる傾向が見られたが、人間関係については負担が大きいと受け止められていた。

調査は2020年度に「農の雇用事業」を活用した農業法人に雇用された人を対象に実施。
就農の前後で農業の労働環境に対するイメージについて、当てはまるものをそれぞれ5つまで選んで回答してもらい、各項目の回答率を出した。
就農前に「安定した収入を得られる」との回答は6%に止まっていたが、就農後は雇用継続希望者で26%、転職希望者でも19%に上昇。ほかに「福利厚生が整っている」や「勤務時間の融通が利く」も就農後の方が回答割合の上昇がみられた。また「体力的につらい」の回答は就農後が就農前を下回った。「収入が低い」も就農前では33%だが、就農後では雇用継続希望者では14%低くなったのに対し、転職希望者では30%と差が出た。
「人間関係が複雑」では、就農前には3%だったものが、就農後の転職希望者では18%と大きく上昇。雇用継続希望者では5%と微増にとどまったのと好対照を見せる結果となった。

参考リンク:農の雇用事業(農林水産省)