国産牛、量販店では輸入牛肉から切替える動き目立つ。
輸入牛肉の高騰から、量販店では輸入牛肉の一部を国産牛肉へ切替える動きが目立った。
輸入牛肉と国産牛肉の価格差が縮小傾向にある中、国産牛の需要拡大に追い風が吹く形となっている。
2022年7月と8月に、農畜産業振興機構(alic)が主要販売店に対し実施したアンケートで、2022年度上半期の輸入牛肉からの切替え実績を調査。取扱量の概ね10%以上で国産への切替えをした量販店は5割。切替えた国産牛肉は、交雑牛(25%)、和牛(20%)、乳用牛(5%)。
切替えた理由では「輸入牛の値上がり」がもっとも多かった。2022年11月時点での米国産冷蔵肩ロースの平均卸売価格は1kgあたり1,532円。対して国産乳用牛(B2、B3平均)の肩ロースは1kg1,995円。輸入牛肉が高騰する前の2019年と比べ、価格差は33ポイント減となり、その差は大幅に縮小している。
輸入牛肉は小売価格も顕著に上昇しており、上半期の小売価格は国産では過半数が「変わらない」とした一方で、輸入は8割超が「値上げした」と回答。下半期でも半数が値上げを予定しており、国産との価格差が縮小していることから40%で切替えを見込んでいる。
参考リンク:食肉販売動向(農畜産業振興機構)