農家の健康診断受診率が低下。
農家や自営業者が加入する、市町村国民健康保険加入者の2020年度特定健診受診率が、前年比4ポイント減の34%にとどまった。他産業と比べてもともと低かったが、コロナ禍の影響もあり更に低下したとみられる。
特定健診は、高血圧症や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病の危険性を、いち早く見つけ出す目的で実施される。企業の従業員は、勤務先の企業が行う健康診断に特定診断の項目が含まれている。対して農家などの自営業者は、市町村から届く受診案内をもって自ら医療機関を予約しなければならない。この手間を嫌って、受診を先延ばしにする人が多いと考えられる。
2020年度の特定診断対象者は、40〜47歳の約5,420万人。コロナ禍の影響から、全体の実施率は前年度比2ポイント減の53%。企業や業界による健康保険組合が同1ポイント減の78%、中小企業の従業員が加入する全国健康保険協会が同1ポイント減の52%。市町村国保(4ポイント減/34%)は中でも大きく低下していることがみてとれる。
特定健診は毎年実施され、身体計測や血圧測定、血液/尿検査などが行われる。費用は無料のところが多いが、市町村によっては自己負担がある場合もある。ほか、実施医療機関や期間などは市町村から届く案内で確認する。
参考リンク:国民健康保険中央会