冷凍食品、家庭用が業務用を逆転。
2021年に国内で生産された家庭用の冷凍食品の生産量が、はじめて業務用を上回った。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要で、手軽に調理できる点が支持されたと見られる。家庭用は数量、金額とも過去最高を記録。
2021年の冷凍食品国内生産量は、前年比+2.9%の159万6,214t。統計が開始された1964年以降では、2017年(160万46t)に次ぐ。うち、業務用はコロナ禍による外食の低迷から若干回復し、+2.3%の79万7,547t。家庭用は+3.6%の79万8,667tで、業務用をわずかに上回った。金額では2020年に家庭用(3,726億1,200万円)が業務用(3,278億8,200万円)を上回っており、2021年では家庭用3,919億1,800万円、業務用3,451億4,800万円とその差を広げている。
品目別では、農産物6万2,555t(家庭用1万8,425t/業務用4万4,130t)。調理食品143万4,168t(家庭用75万88t/業務用68万4,080t)。農産物は業務用が前年より大きく落ち込んだため、前年比−9.1%となったが、家庭用は同+3.8%と伸びている。これは、コロナ禍で自宅調理の機会が増え、カット冷凍野菜など手軽に利用できるものの消費が拡大したため。特にホウレンソウは6,931tで前年比+18.9%の伸びを見せた。
参考リンク:消費者のみなさまへ(日本冷凍食品協会)