配合飼料が1t当たり4,350円値上げ。

原料作物の不作や需要増、相場や海上運賃の上昇などにより、2022年4月〜6月期の配合飼料価格は全国全畜種総平均で前期（1月〜3月）に続き1tあたり4,350円の値上げ。前期も同2,900円の値上げをしており、2期連続の上昇。

値上げは、飼料穀物の作柄悪化への懸念に加え、ロシアのウクライナ侵攻により相場が高騰していることが影響。
トウモロコシのシカゴ定期は、12月上旬には1ブッシェル（25.4kg）あたり5.9ドル前後だったが、南米産地の作柄悪化懸念や原油高を受けたエタノール需要が堅調、さらにウクライナ情勢が加わり7.6ドル前後に急騰。
大豆かすのシカゴ定期は、12月に1tあたり420ドル前後から460ドル前後に上昇。その後米農務省の需給見直しで期末在庫率減少から一時520ドル前後まで高騰。現在は470ドル前後で推移。
主原料だけでなく、子豚用の代用乳に使用する脱脂粉乳やホエイパウダー、牛の飼料に配合されるビートパルプやアルファルファなどの原料価格も上昇。
これら原料の国際価格上昇に加え、12月には1ドル＝114円前後だったものが125円前後まで円安が進行していることも価格を押し上げている。また、海上運賃も11月に1tあたり70ドル前後だったが2月以降は80ドル前後で推移。
現在の水準で輸入原料価格の高騰が続けば、配合飼料価格安定制度による補填発動が見込まれる。

参考リンク：ニュースリリース（JA全農）