収入保険、補償に応じ3段階の新メニューで料金下げ。

収入保険では、2020年から期間中の農業収入が過去5年間の平均額から出す基準収入の9割を下回った場合、下回った額を一定割合で補償するメニューを追加した。
農業経営「収入保険」ではこれまで収入がゼロになった場合に補償されたが、「収入ゼロの可能性は低いので保険料を安くしてほしい」という農業者から要望が出ていた。
新メニューでは基準収入に対し5割減、4割減、3割減を補償する。基準収入が1,000万円の場合、それぞれの収入が500万円、600万円、700万円まで減った場合、保険料や積立金の支払いに応じて補填金が支払われる。
半面、保険料は安くなる。5割減補償の保険料は、現行よりも10%安い7万円。4割減補償は同21%安の6万2,000円、3割減補償は同44%安の4万4,000円。いずれも積立金は現行と同額。
2019年に始まった収入保険は、農業者の経営努力では避けられない自然災害や農産物の価格の低下などで、売上が減少した場合に、その減少分の一部を補償する保険。基本的に、農産物のすべての品目でも対象となる。初年は10万経営体の加入を目標に掲げたが、実際は約2万3,000と目標の4分の1。経営体のニーズに合わせて選択肢を増やし、収入保険加入を促したい農水省は素早く対応した。