無花粉遺伝子持つヒノキ2品種を発見。花粉症対策に。
スギと並ぶ花粉症の原因となるヒノキ。花粉の飛散を少なくすることは、花粉症対策として重要。千葉県農林総合研究センター森林研究所は、全国で初めてヒノキの優良品種から花粉を飛ばさない無花粉の遺伝子を持つ品種「丹沢6号」「丹沢7号」を発見。これらの品種を両親として種子を作ることで、花粉を全く飛ばさない優良なヒノキ苗木の生産が可能。
無花粉ヒノキとは、雄花をつけるが花粉が成熟せず、花粉を飛ばすことのないヒノキ。これまで神奈川県で1品種発見されていたが、種子ができないため挿し木でしか増やせないため、大量に苗木を生産することが困難だった。今回発見された2品種は、形質が子に表れにくい劣性遺伝する無花粉遺伝子を持っており、花粉を飛ばすが、その趣旨から育成したヒノキは約4分の1が無花粉ヒノキの苗木となり、大量で安価に生産できる。また、この2品種は優良品種のため、その種子から育成した苗木も優良となる可能性が高い。2020年度には交配して種子をとり、中から無花粉ヒノキを選別、2028年度以降に苗木の供給を始める予定。
参考リンク:千葉県農林総合研究センター