高温障害を避ける「スーパーコシヒカリ」6品種を栽培実証。
通常のコシヒカリを静岡大学が改良し、「晩生で高温による登熟障害を避けやすい」、「稈長が短く倒伏しにくい」などといった特徴を持つ「スーパーコシヒカリ」の栽培実証が、静岡県内で本格化。
次世代シーケンス解析により、(1)背丈を20cm短縮して倒伏を防止する短稈遺伝子「d60」、(2)12日晩生化させる晩生遺伝子「Hd16」、(3)粒重を34%増加させる大粒遺伝子「GW2」、(4)分糵・穂数を1.8倍に増大させるバイオマス増大遺伝子「Bms」、(5)開花を2週間早める早生遺伝子「e1」を同定。これらを組み合わせてスーパーコシヒカリ「コシヒカリ駿河Gg、d60Gg、e1Gg、Hd16、d60Hd16、d60Bms、sd1Bms、d65Bms、d63、d65Gw、BmsGw」の11品種を育種。
このうち6品種で栽培実証が行われている。
コシヒカリは需要が高く、水稲の33.4%を占め品種別では最多(米穀安定供給確保支援機構調べ)。近年、地球温暖化による異常気象から、コシヒカリには倒伏害や高温登熟障害が増大。減収や品質低下が問題になっている。
参考リンク:研究開発成果(科学技術振興機構)