秋耕もJ-クレジットの対象に。
秋に稲わらをすき込む「秋耕」をJ-クレジットの対象に加える方向で検討している。
秋耕を実施すると、翌年の春に実施した場合と比べ、水田水張り後のメタン発生量を削減することができる。
日本のメタン排出量は2019年(CO2換算)で2,840万t。このうち水田からの分は42%で、牛のげっぷ(27%)を超え、最も多い。
水田でのメタン発生は、土壌内のメタン生成菌が、水を張った土壌内の有機物をエサに生成される。稲わらのすき込み時期を、水を張る前の春から収穫後すぐの秋に変えると、土壌内の有機物分解が進み、メタン発生量を約5割減少させることが確認されている。また、稲わらの分解が進むことで湛水時のガス「わき」発生の抑制や窒素飢餓の防止となり、初期成育の確保や多年生雑草の抑制にもつながる。
J-クレジット制度では、「中干し期間の延長」が2023年3月から新たに承認された。中干し期間の延長と秋耕の組み合わせは、より多くのメタン削減につながる。
参考リンク:J-クレジット制度