伊予柑栽培の「超省力化技術」の確立で産地の体質強化。

2018年7月の豪雨災害で大きな被害を受けた愛媛県の伊予柑。愛媛県では園地の災害復旧を急ぐとともに、超省力化技術を実証するモデル園を設定。効率的に栽培できる技術を確立した。

超省力化技術として実証されたのは、
(1)「樹形改造」:摘果・剪定の作業時間短縮を目的に、樹形を双幹形に改造
(2)「園内道設置」:自動草刈り機など自動走行車両が行動しやすい園内道路の整備
(3)「施肥方法の改善」:緩効性肥料の利用
(4)「収穫・選果方法の改善」:AIの画像分析を利用した選果技術の確立
(5)「ドローン防除」:ドローンによる農薬の濃厚少量散布の実用化
(6)「早期成園化のためのマルドリ栽培」:マルチングに点滴灌水施肥を組み合わせ、養水分を高度かつ省力的に制御する技術
の6項目。
これらの実証を、松山市内3ヵ所のモデル園で2019年〜2021年の3年間実施し、年間労働時間を1割削減できた。
超省力化技術で削減した時間は、新品種などの面積拡大に充てることができるため、所得向上が期待できる。

参考リンク:農業振興課普及だより(愛媛県)