水田の水管理を省力化するシステムの実証実験。
情報通信技術(ICT)を活用し、通年に渡って水田の水管理を省力化するシステムの実証実験が山形県河北町で始まった。
水田の水位情報を、インターネットを通じて共有し、スマートフォンを使って各圃場の水門を開閉するなど、ICTを活用した遠隔操作技術などのシステムを開発。農研機構や自治体、生産者が参加する多面的機能向上スマート水管理実証コンソーシアムが実証を進める。
水管理や冬季の湛水に加え、大雨など災害非常時に水を溜め、共有した水田の水位情報を基に遠隔で水田の排水をコントロールすることで下流域の水害を阻止・軽減させる「田んぼダム」のスマート化を行うことができる。ICTを利用する「スマート水管理システム」を構築することで、災害対策と水管理の双方を担うことが可能になり、水管理の労力を大幅に削減できるほか、豪雨時に農家が見回る回数を減らし、事故防止にも役立つ。
今後は、実証実験で得たデータを検証し、地域の防災・減災や農村地域の活性化につなげる。
参考リンク:プレスリリース(農研機構)