2020年の農作業料金・農業労賃に関する調査。
水稲の農作業委託料金、農業臨時雇賃金などを全国的に調査する「農作業料金・農業労賃に関する調査」の結果、ほとんどの料金・賃金が前年より減少していた。
調査は全市町村農業委員会の1,702地区で実施。
水稲の基幹3作業の部分受託料金は、個人農家、生産組織それぞれで調査。
・「耕起から代かきまで」が、個人1万5,512円(前年比-1.9%)、組織1万6,972円(-3.6%)。
・「機械田植(苗代金別)」が、個人7,877円(-2.0%)、組織8,494円(-2.0%)。
・機械刈取(コンバイン)」が、個人1万8,064円(-1.7%)、組織1万9,083円(-2.4%)。
個人農家が2000年をピークに下落傾向が続き、2012年を底に上昇していたが、2020年は下落。生産組織は2015年をピークに近年は下落傾向。
水稲全面農作業の、10aあたりの受託量金は、生産資材込みと別で調査。
・「種籾・除草剤・肥料・農薬代込み」が、個人8万8,521円(-1.9%)、組織9万1,859円(-1.7%)。
・「種籾・除草剤・肥料・農薬代別」が、個人6万5,660円(-1.8%)、組織6万8,539円(-0.5%)。
農作業の臨時雇賃金は、1日あたりの総支払額を熟練度や強度が必要な「専門作業」とそれ以外の「一般・軽作業」それぞれを男女別で調査。
・「専門作業」が、男性9,422円(+2.2%)、女性8,523円(+2.6%)。
・「一般・軽作業」が、男性7,570円(+1.9%)、女性7,225円(+1.7%)。
臨時雇賃金は近年上昇傾向にあり、「専門作業」「一般・軽作業」とも2020年はこれまでで最高額になった。また、男女の賃金差は年々小さくなっている。
参考リンク:全国農業会議所