食料の輸入コスト、2021年は過去最高に達する見通し。

世界の食料輸入コストが過去最高に達し、食料を輸入に頼る多くの貧困国に影響が出るとの見方を、国連食糧農業機関(FAO)が発表。

2021年の輸送費を含む世界の食料輸入額は1兆7,150億ドルで、2020年の1兆5,300億ドルから12%の増加。新型コロナウイルス禍においても農産物貿易は拡大していたが、2020年末以降の価格上昇が一部の輸入依存国へのリスクになると指摘。低所得の食料純輸入国では食料輸入価格が20%増加し、観光業を主な産業にしている国を中心に影響が及ぶとみている。
6月の世界食料価格指数は5月に比べ平均で3.2ポイント低下の124.6となり、12ヵ月ぶりの低下。穀物は前月比2.6%の低下。コメの国際価格は15ヵ月ぶりの安値水準だが、輸送コストの上昇やコンテナ不足がひびいた。その他、乳製品は同1.0%低下、砂糖は同0.9%上昇、食肉は同2.1%上昇。10年ぶりの高水準となった5月より低下したものの、前年同月比では33.9%と大幅な上昇を続けている。

参考リンク:FAO駐日連絡事務所