イネもみ枯細菌病の発症を抑える4種の善玉菌を発見。
発病すると収量減に直結するイネの重要病害「イネもみ枯細菌病」の発症を抑える4種類の微生物(細菌)がイネの中から発見された。細菌はイネの体内で微生物のバランスを取り、病原菌を抑える「善玉菌」として働くと推定。
生育途中のイネのもみに感染し、枯死を引き起こすイネもみ枯細菌病菌には抵抗性品種が存在しない。殺菌剤等での防除が行われているが、殺菌剤の効かない原因細菌が現れ問題となっている。また感染しても症状が現れない場合もあり、感染に気づきにくく、感染の拡大を引き起こしがちで対策が困難という特徴を持つ。
農研機構がもみ枯細菌病に感染したイネの幼苗から発見した4種類の善玉菌のうち、シュードモナス属細菌3種には単独で発症を抑える働きがみられた。もう1種のステノトロフォモナス属細菌には、単独では発症抑制の働きはみられないが、他の菌と組み合わせることで相乗的な効果が得られた。
今後はこれら善玉菌を用いた微生物農薬など防除資材の開発に役立てる。
参考リンク:農研機構