水稲「原種」の受託生産を開始。
水稲の種もみ生産に用いる「原種」の受託生産。富山県農林水産総合技術センター農業研究所が「種もみクリーン原種供給センター」を整備。
「コシヒカリ」など一般的に普及している品種の種もみは都道府県が供給を行うが、民間企業や農研機構が開発した品種の場合、生産者が開発者から原種を調達、種もみの生産を行う。ただ、原種の中には病原菌の混入などで種もみ生産に向いていない場合がある。
富山県は県内外から種もみの生産を委託されており、県間流通量の約6割を占め、2016年には42都府県に供給している。2019年からは、民間企業や他県が育成した種子(元種)を栽培し、病害等のクリーニングを行った上で増殖、原種として供給する。このための拠点施設として「種もみクリーン原種供給センター」を整備。多品種の花粉の混入を防ぐため、水田を大型のガラスハウスで覆った「隔離圃場」や種子の健全性を評価する「病害虫検定温室」などを整備。1年で最大3品種、原種1tから約4,000ha分125tの種もみの生産が可能。
2021年からは1品種あたり年間200kgの原種を種子場へ供給する計画。
参考リンク:富山県