鉱物のゼオライトのみで栽培する実証実験で生育状態の良い葉物野菜が育つ。
火山活動によって作られ、直径2ナノメートルの微細な穴が規則正しく並んだ構造をもつ天然鉱物「ゼオライト」を土壌の代わりに使い、小松菜やホウレンソウなど葉物野菜を育成する技術の実証が行われた。
従来、ゼオライトは土壌に混ぜることでゼオライトのミネラル成分を土壌に蓄えさせる目的の肥料成分として使われてきた。法政大学を中心とした共同研究チームは、植物の生育に必要な成分を含ませたゼオライトの複合体を製造、ゼオライトを埋め込んだシートを開発。シートを土壌の上にかぶせることで水分、酸素、肥料を安定的に供給することが可能で、実証実験では水のみで小松菜、ホウレンソウなど葉物野菜を育てることに成功。シートは持ち運びが容易など、利便性が高く少ないゼオライト量で肥料成分の徐放の効能が持続できる。
今後は、ゼオライト中の肥料成分を調節し、葉物野菜の成分制御を目指す。
参考リンク:新技術説明会(法政大学)