トウガラシやミントなど、熊の嫌いなにおいで被害を防ぐ「木製くい」。 

木製くいは、高さ2mの丸い杉材の支柱に直径3cmの穴を30カ所以上開け、トウガラシやミントなどクマが嫌がるにおいを付けた木の栓を打ち込んだもの。2年かけて様々なにおい物質を染み込ませた木を設置する実証実験を繰り返し、クマが嫌がるにおいを絞り込んだ。
くいを導入することで、クマを傷つけることなく人の生活空間への侵入を防ぐことが期待できる。またにおいのついた木の栓は2年程度効果が持続することが分かっており、自然公園の案内看板や果樹園などに設置することで木製構造物への被害低減も期待される。
くいは、人里にクマが下りてくることを完全に防げるものではないが、人とクマの生活圏の棲み分けにつながる。今後も実証実験を続け効果を検証し、次年度以降の商品化を目指す。また、イノシシなど他の野生生物が嫌がる製品の研究開発も進められている。

参考リンク:秋田県立大学