新型コロナウイルスによる世界経済損失が最大941兆円に上る可能性も。
世界各地で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。パンデミックによる世界経済への影響は大きく、アジア開発銀行(ADB)は5.8兆ドル〜8.8兆ドル(620兆円〜941兆円※)の損失に上る可能性があると発表。これは世界の国内総生産(GDP)の6.4〜9.7%に相当。
アジア・太平洋地域の経済損失は、3ヶ月の短期収束シナリオで181兆円〜6ヶ月の長期収束シナリオで267兆円に、中国は同117兆円〜171兆円の可能性。これは4月3日発表の「アジア経済見通し2020年版(ADO2020)」で示された、114兆円〜438兆円相当の世界的経済損失との推定を大幅に上回る。
新型コロナウイルス感染収束までに、各国がさらなる拡大阻止のため国境の封鎖、渡航制限、都市封鎖などの措置を行うことにより、世界の貿易は181兆円〜278兆円の減少と予想。また世界的な雇用の減少は、1億5,800万人〜2億4,200万人、うちアジア・太平洋地域が70%を占める。世界の労働所得は128兆円〜192兆円程度の減少を見込み、うち30%、38兆円〜58兆円相当がアジア・太平洋地域におけるものと予想。※1ドル=107円で換算
参考リンク:アジア開発銀行