早期米価格、2023年産は小幅上げ。

九州南部や四国で栽培され、7月下旬から8月上旬に収穫の最盛期を迎える早期米の価格が上昇。
燃油や肥料の高騰など、生産コストの増加が、価格上昇の大きな要因と見られる。

宮崎県産コシヒカリの地元農協による買取価格は、1俵(60kg)あたり1万3,800円程度。前年産と比べ700円〜800円(5〜6%)高い。宮座県産のコシヒカリは2019年産以来4年ぶりの価格上昇。
7月末までに買い取る鹿児島県産コシヒカリも1俵あたり前年比600円(5%)高。
高知県産の早期米「南国そだち」の概算金(生産農家に出す仮払金)は2022年産より900円(9%)高い設定の1俵あたり1万1,000円。
早期米は、収穫が本州や北海道より1〜2ヵ月早く、値決めも早いため、その年の全体的な米価の行方を占う先行指標となる。
人口減少から米の消費量は年々減っているが、ロシアのウクライナ侵攻を受け飼料用トウモロコシの国際価格の高騰を受け、主食用米から飼料用米への作付け転換が進んだこともあり、米の在庫が減少。6月末の民間在庫量は前年同月比21万t減となった。
一方で外食需要の高まりやテイクアウトの消費が戻ってきたため、需要は堅調。店頭価格も上昇傾向を見せている。

参考リンク:米をめぐる参考資料(農林水産省)