イチゴ栽培で天敵農薬の利用が定着。
イチゴの施設栽培で、ハダニ類の天敵農薬「チリカブリダニ剤」と「ミヤコカブリダニ剤」の利用が定着。
出荷額は10年間で5倍に拡大。世代交代が早いハダニ類の薬剤抵抗性対策から普及が進んだ。
ハダニ類はイチゴのほかナス、キュウリ、バラ、リンゴ、ナシなどにも発生するが、導入例はイチゴ農家が多い。各産地で薬剤抵抗性の発達が問題となっていて、対策の重要度が高いことが普及拡大の要因となっている。
放飼のタイミングが難しかったチリカブリダニ剤に対し、定着性が高く扱いやすいミヤコカブリダニ剤が登場したことで防除効果が高まり、両剤を併用する体系が普及。
2020年の出荷額は、チリカブリダニ剤が5億4,300万円、ミヤコカブリダニ剤が3億8,700万円。両剤を合計すると、10年間で約5倍になった。生物農薬全体の出荷額の3割を占めている。
参考リンク:日本植物防疫協会