2022年は世界で3億4,500万人が深刻な飢餓に苦しんでいる。

毎晩8億2,800万人が空腹のまま眠りにつき、深刻な飢餓に苦しむ人の数は2019年の53カ国1億3,500万人から82カ国3億3,500万人に増加しており、45カ国計5,000万人が緊急レベルの飢餓に直面していると、WFP国連世界食糧計画（国連WFP）が発表。

現在の飢餓は、4つの危険な要因が重なって引き起こされている。
・「紛争」：最大の要因で、飢餓に苦しむ約6割が戦争などの影響を受けた地域に居住している。
・「気候ショック」：干ばつや洪水などの激しい気候変化は、作物や人々の生活を破壊し、食料確保を困難にさせている。
・「新型コロナウイルス感染症」：パンデミックによる経済的な影響は、飢餓をかつてないレベルに押し上げる要因となっている。
・「食料価格」：コロナ禍からの経済回復過程による価格の高騰に加え、ロシアのウクライナ侵攻による穀物価格の高騰も大きな要因。
国連WFPは人道支援だけではなく、アフリカの5カ国で約11万haの不毛地帯を農業用地に変えるなどの活動を実施している。ただ、飢餓をなくすためには、紛争解決や地球温暖化抑止など政治的なコミットメントが必須と訴えている。

参考リンク：世界的な食糧危機（WFP）