カリフォルニアで深刻な干ばつ。コメ生産2年連続減。

カリフォルニア州は深刻な干ばつとなり、他の穀物に比べ2倍以上の水を必要とする水稲の作付予定面積規模を縮小する。規模縮小は2年連続で、収量も1983/1984年期以来最小になると予想されている。

カリフォルニア州の2020年1〜3月降雨量は、観測史上過去100年の中で最も少なくなり、2020年、2021年に続き3年連続で深刻な干ばつとなる見通し。2021年には全住民に対し水の使用量の自発的な前年比15%削減を求めていたが、2022年3月にはこれを20%に引き上げるよう要請するほどの水不足となっている。
2022/2023年期コメの作付予定面積は前年比15%減の14万haだが、推計値は更に下回り、過去12年間で最高だった2011年(23万4,000ha)の半分に近い11万4,000haまで減少。カリフォルニア州内のコメ農家と関連業界に与える影響は2億5,100万ドル以上に相当すると推測されている。
作付面積の減少はアメリカ国内での米価にも影響を与えている。店頭価格が2021年1月から2022年5月の間に35%以上高騰した商品もあった。コロナ禍からのサプライチェーンの混乱で、輸入米には高い物流コストが上乗せされているが、今後は日本から輸入されたコメの価格水準まで上昇する可能性もある。

参考リンク:ビジネス短信(JETRO)