4月和牛子牛の平均取引価格、異例の価格下落。
例年価格が上向く傾向がある4月の和牛子牛の平均取引価格が、
黒毛和種が73万7,980円で前月比−1,727円と微減。
主力な産地である鹿児島県では、7つある市場のうち5市場で前月比マイナスを記録。
枝肉相場が振るわなかった影響が大きい。
和牛肉は業務需要の回復が遅れており、全国の建値となる東京食肉市場の枝肉加重平均価格(A4、去勢)は4月2週目以降下げ基調となり、月平均は前年比−6%の1kgあたり2,492円。
4月に導入する子牛は年末の和牛肉需要期に出荷を迎えるため、取引が活発になり、例年は価格が上向く。4月に価格が下るのは、新型コロナウイルス禍で枝肉相場が急落した2020年を除けば、比較可能な2013年以降で初めて。
ロシアによるウクライナ侵攻などで世界的に情勢不安が高まる中、飼料価格の高騰は長期化するとみられる。生産コストは上昇する一方で、収入源となる枝肉相場が軟調のため肥育農家の経営を圧迫しており、今後も子牛価格への影響は続くと懸念される。
参考リンク:JACCネット(全農)