丁寧な代かきで雑草稲の発生が6割減。

田植えの1週間前に行う代かきを丁寧に行うことで、雑草稲の発生を抑える効果があることが、福島県農業総合センターによって確認された。

福島県で主流の代かきは、水田の長辺(縦横の長さで長い方)と短辺の方向に各1工程ずつトラクターで行う。雑草稲(かつての栽培品種が交雑するなどして水田に自生し、雑草化した稲)が発生している水田で、浅水にして長辺方向にもう1工程行うと、発生を6割減らすことができた。雑草稲は大部分が土中0cm〜1cmで発生するが、丁寧な代かきによって種子が土中2cmより深く埋め込まれたためとみられる。
雑草稲は栽培品種に交じるとコンタミネーション(異品種混入)となるが、稲であるため発生した場合には水稲用の除草剤での防除が難しく、蔓延すると畑作物への転換が必要な場合もある。福島県では県内での発生が広がっているという。
丁寧な代かきは、作業時間がこれまでの方法より工程が多くなるため、前年に雑草稲が多く発生した水田だけの実施を進めている。

参考リンク:福島県農業総合センター(PDF)