2月の世界食料価格指数、過去最高を記録。

これまでのコロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻の影響で穀物、植物油などの供給不安が生じたため、国連食糧農業機関(FAO)発表の2月の食料価格指数(FPI)は過去最高の140.7を記録。

・穀物価格指数は+3.0%の144.8。前年比では14.8%の上昇。すべての主要な穀物が値上げとなり、小麦価格は主要輸出国のロシアとウクライナからの供給が不確実性を増したため2.1%上昇。トウモロコシはアルゼンチンとブラジルでの不作などから5.1%の上昇。米も1.1%上昇。
・植物油価格指数は+8.5%の201.7で過去最高を記録。南米での大豆の不作、インドネシアからのパーム油輸出量の低下に加え、ウクライナ情勢によりヒマワリ油の輸出が減少する恐れがあるため、国際価格が高騰している。
・乳業価格指数は+6.4%の141.1で、6ヵ月連続の上昇。前年同月より24,8%高くなった。西欧とオセアニアの牛乳供給量が予想より低く、またアジア・中東地域での需要拡大から価格が大幅に上昇した。
・食肉価格指数は+1.1%の112.8。牛肉は世界的な需要増に供給が追いつかず、過去最高を記録。豚肉の価格も上昇しているが、羊肉は4ヵ月連続で減少。家禽肉もわずかに下落。
・砂糖価格指数は−1.9%の110.6で3ヵ月連続の下落。主要輸出国のインドとタイで生産見通しが上向き、砂糖価格に下落圧力がかかった。

参考リンク:FAO食料価格指数(英語版)