2020年の農業産出額は0.4%増の8.9兆円。生産農業所得は0.6%増の3.3兆円。

2020年全国の農業産出額は、前年比+0.4%(395億円増)の8兆9,333億円。生産農業所得は同+0.6%(207億円増)の3兆3,422億円。

農業総産出額は、需要に応じた生産の取り組みが進められた結果、近年は増加傾向で推移。2020年は、コロナ禍の影響により外食などでの需要減少から肉用牛などの価格が低下した一方、天候不順や巣ごもり需要から野菜、豚肉などの価格が上昇した。
生産農業所得は、農業総産出額の増加により増加傾向で推移。2020年も農業総産出額の増加に呼応した形で増加した。
・米は、主食用米の需要減少に見合った作付面積の削減が進まなかったことに加え、コロナ禍で中食・外食向け需要が減少したことにより民間在庫量が増加。取引価格の低下から前年比−5.7%(993億円減)の1兆6,433億円。
・イモ類は、バレイショの主産地・北海道で日照不足や干ばつの影響があった。またカンショの主産地・鹿児島県、宮崎県を中心にサツマイモ基腐病が拡大するなどが影響し、価格が上昇。+19.0%(378億円増)の2,370億円。
・野菜は、春先の低温や夏の長雨・日照不足の影響で多くの品目の生産量が減少したことに加え、コロナ禍の巣ごもり需要から冷凍野菜や惣菜の需要が増加し、+4.5%(966億円増)の2兆2,481億円。
・果実は、好天によりミカン・リンゴは生産量が増加した一方、ブドウ・モモは天候不順により減少。+4.1%(342億円増)の8,741億円。

参考リンク:農林水産省