国際水準に合わせGAP指針を見直し。
GAP(Good Agricultural Practices:農業生産工程管理)について、これまでの3指針から国際水準に合わせるため新たに2指針を追加する見直しに着手する。
2010年に策定したGAP指針では、生産工程を明確にし、リスク評価・対策に取り組む「食品安全」、地球温暖化対策、生物多様性や周辺環境への配慮などに取り組む「環境保全」、作業者の安全対策や事故防止に取り組む「労働安全」の3分野での取り組みを定めている。また国の指針に基づき各都道府県では独自のGAPを定めている。
国際水準に合わせて追加される取り組みは、農場の基本的な情報を見える化する「農場経営管理」と、労働基準法遵守や作業者の健康管理などの「人権保護」の2分野。
「農場経営管理」では、圃場の住所や栽培品目、生産記録などの営農情報の文書化、手洗い励行や農作業時の服装などの規定、肥料散布の実績表作成などの取り組みを求める。
「人権保護」では、家族経営協定の締結、技能実習生など外国人を雇用する際の住居提供や環境整備などの取り組みを求める。
新たな指針は2021年度内に取りまとめられる。