生育や環境を数値化。農研機構研修会でセンサー自作例紹介。
農研機構野菜花き研究部門は、施設園芸で植物の生育状態や環境を数値化するセンシング技術をテーマに、トマト・キュウリ・パプリカの生産効率の向上をめざし、企業、研究機関、生産法人などとコンソーシアム)をつくって、新技術の実証展示と、生産コストの低減に取り組んでいる太陽光利用型施設「つくば植物工場」で研修会を開催した。
自治体の農業技術指導者約60人が参加、病害発生に影響のある結露や光合成、予想収穫量など、数値化できるファクターが増加していることが紹介され、それらを測定するセンサーの効率的な設置や自作も提案された。
施設内の温度、湿度や光、作物の果実重量、溶液栽培の排水量を測定するセンサーを自作する方法や、灰色かび病を誘発する結露を即時に感知したり、事前に通知するセンサー、作業時間を数値化したり、トマトの着果量から予想収穫量を算出するシステム、効率的な作業管理を行う人口知能システムなどが発表された。
民間企業の事例では、パナソニックが統合環境制御装置によるデータ測定と、営農支援ソフトを紹介。水耕施設メーカーの協和は光合成速度や蒸散量を数値化して作物の生育状況を把握するシステムを紹介した。