スイカにはGABAが豊富に含まれている。　

血圧を下げる効果があるとされるGABA（ガンマアミノ酪酸）が、スイカに豊富に含まれていることが、種苗メーカーと信州大学の研究で明らかになった。
1日にスイカを約100g摂取することで効果が期待でき、嗜好品としてだけでなく、健康目的でも食べてもらうことで消費拡大を目指す。

これまで、スイカのGABA含有量に関する報告例がなかったことから、スイカとメロン専門の種苗メーカー「萩原農場」と信州大学農学部が研究に着手。
大玉品種「祭ばやし777」を春作（4月〜6月）と秋作（9月〜11月）でハウス栽培。積算温度(※)が1,150度に達した完熟果を収穫、可食部のGABA含有量を調べた。
赤肉部分100gでのGABA含有量は、春作が平均13.6mg、秋作が7.5mg。GABAの血圧を下げる効果は、1日12.3mgを12週間摂取することで得られることが確認されている。また、他にシトルリンやリコペンも含まれており、スイカを食べることで高血圧症の発症や重症化の予防につながる可能性が出てきた。
今後、春作と秋作で含有量に差がついた要因について研究を続けていく。
※積算温度：スイカの収穫適期の目安。開花日（交配日）からの温度を足していき、大玉スイカの場合合計がおよそ1,000度〜1,100度に達する頃に収穫適期となる。

参考リンク：萩原農場