福井県、食物繊維量の多い水稲「新福1号」を育成。
福井県農業試験場は、水稲の新品種「新福1号」を育成、品種登録を出願した。
白米中の食物繊維量をコシヒカリの3.3倍含有しており、福井県は化粧品メーカーと連携した商品開発にも取り組む。
「新福1号」は、コシヒカリの突然変異系統から食物繊維の多い個体を選抜して育成。炊飯した際の粘りはコシヒカリより弱いものの、硬さや食味の総合評価「日本晴」並みとしている。10aあたりの玄米収量は342kgで、コシヒカリの7割程度。
日本人の食物繊維の平均摂取量は1日14g前後で、男性は7g、女性は4g程度目標量より少ないとされている。新福1号の白米中の食物繊維含有量は、コシヒカリの玄米と同等の100gあたり3g。白米のコシヒカリの3.3倍にあたる。新福1号を炊いた場合、茶碗1杯(150g)の中に食物繊維が2g含まれる計算になり、玄米より食べやすい白米で玄米並みの食物繊維が摂れる。
福井県は生産地を県内に限定しない考え。品種登録には数年かかるが、今後品種としてそのまま利用するか、別の品種と交配させて収量や食味を向上させるかは未定。
参考リンク:福井県農業試験場