パン用小麦、10年で作付面積2.5倍に増加。
2020年のパン・中華麺用小麦の全国作付面積は約5万ha。2010年の2万haから2.5倍。
国産小麦の作付面積は2017年の15万haをピークに近年は減少傾向にあり、2020年は14万2,000haだったが、パン・中華麺用小麦は作付面積を伸ばしている。1998年以降、秋蒔き新品種の開発・導入が進み、小麦作付面積内の作付け割合は2009年の9%から2014年には20%と大きく上昇。2019年には23%を占めた。
小麦粉は、タンパク質の含有量によって種類分けされており、含有量が多い順に、パン用の強力粉(含有量11.5〜13.0%)、中華麺など用の準強力粉(10.5〜12.5%)、うどんなど用の中力粉(7.5〜10.5%)、天ぷら粉など用の薄力粉(6.5〜9.0%)と種別分けされる。
パン用品種には、北海道産「ゆめちから」「春よ恋」などがあるが、2020年に品種登録された「はる風ふわり」など、新品種の作付けも進む。「はる風ふわり」は穂発芽に耐性があり、製パン加工特性でトップクラスのカナダ産パン用小麦に匹敵する。
他にも愛知県で作付けが増えている「ゆめあかり」、宮城県「夏黄金」など、各地で穂発芽に耐性のあるパン用小麦の栽培が増加している。
参考リンク:農林水産省