ブロッコリーのV字仕立てで6割増収。
ブロッコリーの成長途中で頂芽を摘心後に芽かきし、側枝を2本に仕立てることで、1株から約12cm径の花蕾を2つ収穫する「V字仕立て2花蕾どり技術」を農研機構が確立した。この技術により、販売可能な花蕾の収穫を通常の栽培と比べて約60%増加させることができる。
ブロッコリーは通常、頂芽があると側枝の成長が抑制されるが、頂芽を取り除く(摘心)ことで側枝を伸ばすことができる。研究では、秋冬作型で側花蕾が大きくなりやすく、平均4.7本の脇芽が発生し、特に第5葉から第8葉にかけての脇芽発生率が80%前後と高い品種「夢ひびき」を使用。第7葉齢から第11葉齢の間に摘心を行なってV字仕立てにしたところ、第11葉齢で摘心を行なった時に花蕾数が最も多く、約60%の増加がみられた。また、摘心する葉齢が遅くなるにつれ、収穫時期が遅くなることも判明。
V字仕立て栽培では栽培期間が延長されるため、施肥切れなどに注意が必要だが、単収が増加するため、栽培面積の拡大が難しい地域での活用が期待される。
参考リンク:農研機構