2020年産米は全国作況で101。適正生産量を最大25万t程度上回ると予想。

2020年度産水稲の作柄見込みは全国作況で101。主食用米の予想収穫量は734万6,000tと前年より8万5,000tの増加が見込まれる。このため、2021年度産の適正生産量は大幅に減り、700万tを割り込む可能性も。

適正生産量は、在庫量や需要量の見通しから、コメの需給安定が見込める水準になるよう設定される。全国作況で101となった2020年度産米は、北海道で105(10aあたり予想収穫量581kg、前年産+10kg)、東北で103(同586kg、前年産同値)、北陸で103(同551kg、+11kg)など、全もみ数が平年以上に確保され登熟も順調に推移しているとの見込みで、主食用米の予想収穫量は適正生産量とした709〜717万tと比べ最大で25万t超過する。
新型コロナウイルス感染拡大などによる需要急減のため、民間在庫量は2020年6月末の時点で前年同期より12万t多く、主食用米の需給緩和が見込まれる。これらの状況から、農水省は食料・農業・農村政策審議会食糧部会を1カ月以上前倒しし、10月中旬に開催。2021年度産の適正生産量は2020年より数10万t減り、700万tを割り込む可能性もある。

参考リンク:米に関するマンスリーレポート(農林水産省)